ヘルシーコラム

こんにちは、花ランでメニュー開発を担当している料理研究家・卯月佳子(うづき けいこ)です。
このコラムでは、日本の四季折々、北海道から沖縄まで数えられないほど存在する豊かな食材を毎回ひとつ取り上げ、その食材の特性と、その食材を活かしたオリジナルレシピを、私のキッチン(旬菜キッチン)から皆さんに紹介していきたいと思います。毎月の連載(予定)ですので、皆さま、お楽しみに!
第 9 回 <きのこ>
「万葉集」や「古今和歌集」にも登場するなど、古代より森からの恵み、秋の味覚として親しまれてきた「きのこ」は、今が旬です。
旨味成分をたっぷり含む「きのこ」を、今回はご紹介します。

・きのことは・・・
きのこは、倒木や切り株などによく発生したことから「木の子」と言われるようになりました。また、特定の樹木によく発生したことから、椎茸(シイタケ)、榎茸(エノキタケ)、松茸(マツタケ)などのように樹木と結びついた呼び名もあります。
きのこは植物ではなく菌類に属し、胞子で繁殖しています。
また、きのこの細胞には葉緑素がないために自力で生育することができません。そのため、樹木や落ち葉などに菌糸を張りめぐらせ栄養源としています。そして、胞子を生産するために菌糸の集合体である子実体(しじったい)を作ります。
この子実体を「きのこ」と呼んでいます。
・きのこの成分
日本には4000~5000種類のきのこが存在していると言われていますが、正確な数については掴(つか)めていません。
このうち食用として用いられているきのこは約100種類、一方、毒きのこは40種類程が知られています。しかし、食・毒不明とされるきのこもありますので注意が必要です。
きのこ類は、健康志向の高まりとともに食される機会が増えてきています。
きのこ類の成分は、水分、タンパク質、繊維質、無機質、ビタミン類などから作られています。
同じアルカリ性食品である野菜類と比較してみると、タンパク質、ビタミンB群を多く含んでいること、野菜類には含まれていないビタミンDを多く含んでいることが大きな特徴となっています。また、きのこによっては野菜類よりも多くの繊維質を含んでいます。中でもきのこ特有のβグルカンは、整腸作用や免疫力の向上が期待され、がん予防の研究も行われています。また血中コレステロールの抑制についても考えられています。さらに、きのこに含まれるエルゴステロールという成分は、日光に当てるとビタミンDになり、カルシウムの吸収を助けるので、調理前に軽く干すのも良いでしょう。
- アガリクス茸・・・抗腫瘍作用を始め免疫賦活作用、抗炎症作用、血糖降下作用、血圧調節作用・抗動脈硬化作用などがあるとされています。
- ウスヒラタケ・・・ビタミンD含有量が他のきのこより豊富でカルシウムを効率的に吸収できます。食物繊維も豊富に含まれています。
- エリンギ・・・肝障害の予防や体重増加抑制などの効果があることが報告されています。
- シイタケ・・・β-グルカンによる抗腫瘍効果や免疫機能調節作用などが注目されています。
- ナメコ・・・ナメコ特有のヌルヌルした粘液は水溶性の食物繊維で、体内のコレステロールなど不用な物質に付着して排出する働きがあると言われています。
- シイタケ・・・β-グルカンによる抗腫瘍効果や免疫機能調節作用などが注目されています。
- ヒラタケ・・・血流を良くしたり、摂食抑制効果があるという報告がされています。
- ブナシメジ・・・動脈硬化などの成人病予防に効果があるといわれています。これはブナシメジに豊富に含まれるビタミンB2が組織の酸化するのを防ぐ作用を向上させる働きのためです。
- マイタケ・・・最近、注目されているきのこで、きのこに多く含まれる成分のβ-グルカンという多糖体が体の免疫力を高める働きをします。 癌の予防、肝炎などの肝機能障害や成人病の予防に効果があるといわれています。
・選び方&保存方法
かさの部分が内側にしっかり巻き込まれている、肉厚のものを選ぶと良いでしょう。
保存は、かさの部分を下にトレイなどに並べてから、ポリ袋になどに入れて野菜室か、かさと軸とを分けてラップに包み、ポリ袋に入れて冷凍も可能です。

旬菜キッチン レシピ
きのこは、栄養素をたっぷり含んでいて、しかも、低カロリー!今回は、美味しく旬の食材を盛り込んだ、ヘルシーレシピ「ヨーロッパのまつたけ」、ことポルチーニ茸を使ったコクのあるホワイトシチューをご紹介します。また、「失敗しない」、ホワイトソースの作り方も伝授します。
●きのこたっぷりポットパイ (2名分)


| ・乾燥ポルチーニ | 4g |
| ・ぬるま湯 | 40cc |
| ・エリンギ | 40g |
| ・しめじ | 30g |
| ・ブラウンマッシュルーム | 30g |
| ・玉ねぎ | 50g |
| ・小麦粉 | 大さじ2 |
| ・牛乳 | 300cc |
| ・コンソメ | 小さじ1 |
| ・バター | 10g×2 |
| ・冷凍パイシート | 1枚(100g) |
| ・卵 | 適量 |
| ・塩、こしょう | 少々 |
| ・乾燥ポルチーニはぬるま湯で戻しておく。 |
| ・エリンギ、しめじ、マッシュルームは、食べやすい大きさに切っておく。 |
| ・冷凍パイシートは、使用する10分前に冷凍庫から出して、容器の大きさの一回り大きい大きさに麺棒などで伸ばしておく。 |
| ・玉ねぎは、薄切りにしておく。 |
| ・オーブンを200℃に予熱する。 |
- バター10gを鍋に入れて、玉ねぎを入れしんなりするまで炒める。
- きのこ類も入れて炒め、小麦粉をふるいながら野菜類にからませるように、再度炒める。
- 少量ずつ、牛乳を入れて溶き伸ばし、戻したポルチーニを戻し汁ごと加え、最後にコンソメを入れて味を調える。味が足りなければ、塩、こしょうをし、仕上げにバターを加える。
- 容器に、3.を入れパイシートをかぶせて、表面に卵を塗り、200℃のオーブンで15分くらい焼く。
- きのこ類は、表面に水気が出てくれば食べごろなので、あまり炒めないようにしましょう。
- 牛乳は、お好みの濃度(やわらかさ)によって、増減して下さい。
- 野菜に小麦粉が絡まる事によって、ホワイトソースがダマになりにくく、失敗を防げます。急いでいる時等は、市販のホワイトソース缶を使用しましょう。
- きのこ類は、お好みで種類を増減して下さい。それぞれの種類によって風味やコクが違うので自分のオリジナルを出すのもポイントです。
- 乾燥ポルチーニや干ししいたけなど、日光に当てて干した物は、生のきのこ類より旨味成分(グルタミン酸、イノシン酸)が多く含まれています。上手に料理に取り込みましょう。















